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2012年8月28日(火)

九電にシナリオ依頼

05年のプルサーマル討論会

佐賀県、やらせ認める

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 九州電力玄海原発3号機(佐賀県玄海町)への全国初のプルサーマル導入をめぐる県主催公開討論会(2005年12月)での「やらせ」問題について、佐賀県議会原子力安全対策等特別委員会は27日、当時の県原子力安全対策室副室長の田代典久氏を参考人招致しました。田代氏は、九電に公開討論会の進行シナリオ作成を依頼したことを大筋で認めました。県の担当者が、県議会で九電への依頼を認めたのは初めてです。


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(写真)県主催の公開討論会で佐賀県が「やらせ」シナリオの作成を依頼した九州電力本店=福岡市

 同原発をめぐっては、昨年6月に運転再開のために国が主催した「住民説明会」で、九電が「やらせメール」を組織したことが本紙スクープで発覚。佐賀県知事の関与も指摘されました。

 こうした日常的な「やらせ」の原型とされた県の公開討論会について、県は昨年11月の内部調査では「担当職員が九電に依頼した」と県の関与を認めましたが、前回4月の参考人招致で田代氏は「私もほかの職員も依頼していない」と否定していました。

 田代氏は「当時、さまざまな資料を九電佐賀支所に依頼していた。その中の一つとして、(シナリオ案が)提出されたのだろう」と認めましたが、誰が依頼したかは「記憶にない」と語りました。

 質疑で「広告代理店からシナリオ案が納入されていないのに契約変更もせず、委託料約900万円全額をなぜ、支払ったのか」と追及され、田代氏は「経緯は記憶にない」などと答えました。

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(写真)佐賀県議会原子力安全対策特別委で参考人に質問する武藤県議=27日、佐賀県庁

全容解明さらに迫る

 日本共産党の武藤明美県議の話 プルサーマル導入をめぐる県主催の公開討論会での「やらせ」について県の関与が裏づけられた形ですが、九電にシナリオを依頼したのは誰なのかは解明されないままです。新たな疑問として誰が広告代理店に依頼したシナリオを断ったのか。納品されないままなのに、なぜ全額代金を支払ったのか、が出てきました。全容解明をさらに迫りたい。


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