2012年8月28日(火)

騒音・墜落の危険全土に

井上議員オスプレイ配備やめよ

参院予算委

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　日本共産党の井上哲士議員は２７日の参院予算委員会で、米軍の垂直離着陸機ＭＶ２２オスプレイの普天間基地（沖縄県宜野湾市）配備について、国民の安全より米軍を優先する姿勢は許されないと追及しました。　（論戦ハイライト）

（写真）質問する井上哲士議員＝２７日、参院予算委

米国では反対受け訓練中止

　井上氏は、米海兵隊のグラック司令官が「日本政府の了解が得られれば、来月中旬ごろ配備される」（２２日、ＮＨＫインタビュー）と述べたことへの対応を質問。野田佳彦首相は「安全性の確認が何よりだ。そのことを理解いただくように説明する」とのべ、１０月の運用開始を否定しませんでした。

　井上氏は、「どんなに沖縄県民が反対の声を上げようが、１０月運用開始というスケジュールを変えないということではないか。住民の安全よりアメリカを優先する立場だ」と批判しました。

　また井上氏は、日本全土をオスプレイの低空飛行訓練場にする計画を告発。米軍が環境レビュー（報告書）で示した訓練ルート直下の自治体から反対の声が上がっていることを紹介し、「米国ではニューメキシコ州などで、住民の反対で訓練が中止になった。米側に訓練ルートや計画を公開させ、自治体、住民の声を聞き、合意が得られないものは中止すべきだ」と迫りました。

　森本敏防衛相は、関係市町村にはレビューについて説明していくと表明しつつも、詳細については、「個々の訓練の運用計画を米側は明らかにしないし、軍事的な目的に沿って行われる訓練であるため、（明らかにする）必要はない」と強弁しました。

　井上氏は米軍報告書（レビュー）には「低空戦術」訓練など、日本の航空法の最低安全高度を下回る高度での訓練が明記されていることを告発。「国民の命と安全を守る姿勢があるなら、訓練の中止をアメリカに求めよ」と迫りました。

　野田首相は、「安全面にたいする配慮を米側に求める」と繰り返すだけでした。井上氏は、「米軍の侵略力強化のために国民を騒音と墜落の危険にさらす訓練など許されない」とのべ、オスプレイの配備中止を求めました。