2012年8月23日(木)
原発ゼロ 一刻も早く
反原連、首相と面会し要求
野田首相発言に「承服しかねる」
首都圏反原発連合(反原連)の代表は22日、首相官邸で野田佳彦首相に面会し、ただちに原発ゼロを決断するよう強く求めました。野田首相が、「中長期的に原子力に依存する体制を変えていくことを目標にしている」と従来の見解を繰り返したため、反原連側は「承服しかねる」と表明。面会後の記者会見で抗議行動を続けていくことを明らかにしました。 (関連記事)
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3月末から毎週金曜日におこなわれている首相官邸前抗議行動は、野田内閣による関西電力大飯原発の再稼働強行をきっかけに20万人、15万人と空前の規模に広がりました。抗議行動をよびかける反原連の有志は、首相に繰り返し面会を要求。拒否していた首相も抗議行動に追いつめられ、面会が実現しました。
この日、反原連は首相に要求書を提出。▽大飯原発の再稼働を中止すること▽現在検査で停止中のすべての原発の再稼働をさせないこと▽国策としての原子力政策を全原発廃炉の政策へと転換すること▽原子力規制委員会委員長および委員の人事案を撤回すること―を求めました。
席上、ミサオ・レッドウルフさんは、「命を基準に政策をつくっていただきたい。何年先にどうするということではなく、一刻も早く(原発を)ゼロにする英断を希望する」と首相に決断を求めました。
平野太一さんは、大飯原発3、4号機は再稼働したものの、他の原発が稼働していなくても電気が足りている事実を示し、「日本は原発に依存しなくてもやっていける。可及的すみやかな原発の廃止を求める。原子力規制委員会の人事案の撤回を求める」と詰め寄りました。
イルコモンズさんからも「私たちは決して決して決してあきらめない。政府が原発をやめますと子どもにもわかる言葉ではっきりいわなければ(抗議行動を)やめない」などの意見が出されました。
被災地・福島から▽東電第1・第2原発の廃止▽原発被害者に対する国家賠償と救済、社会保障の早期実現▽原子力発電からの即時無条件撤退―などの要求が提出されました。
あす官邸前行動
反原連の有志がよびかける首相官邸前抗議行動が24日午後6時から8時まで、官邸前と国会一帯でおこなわれます。抗議行動は、今回で20回目。