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2012年8月22日(水)

職員の政治活動を制限

大阪市 違憲の条例で運用指針

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 今月施行された大阪市職員の政治活動を勤務時間の内外を問わずに制限する条例について、市が具体的な事例をあげて条例に違反するかどうかを示す指針を職員に通知していたことが21日までにわかりました。

 条例では大半の憲法学者が違憲と指摘している国家公務員法・人事院規則の政治活動に対する広範な禁止規定を市職員にも拡大。地方公務員法が禁じていない▽政党機関紙の配布▽政治的目的をもってのデモ行進の企画・組織▽集会での政治的意見表明―など10項目を禁止しています。

 指針は、国家公務員法についての人事院の運用方針にならって作成したとしていますが、市独自に示した事例も。政治的なデモに参加することは差しつかえないが、「消費税増税反対」などのデモを企画する場合、政党や内閣などを支持・反対する目的をもって行われているかどうかが判断の基準としています。

 集会などで政治的意見を述べることは禁止していますが、政党や組合等の限定された非公開の会合であれば問題ないとしています。

 区域内に自宅がある場合は、職員本人が自宅に政党を支持するポスターを掲示すれば違反のおそれがあるとし、家族が掲示する場合は該当しないとしています。

 職員が党員として党の会議に出席することは差しつかえないが、政治目的のための署名運動やデモ行進の企画に積極的に関われば条例に違反する場合もあるとしています。

 市人事室によると市民からの通報などにより、条例に違反したと疑われる場合は、各部署や専門の委員会が事実確認や職員への聞き取りを実施。人事室で処分案をつくった上で人事監察委員会にはかり、最終的には市長の判断で懲戒処分が行われるといいます。

 人事室は「調査といっても、市は警察ではない。何でもかんでもできるわけではない」としていますが、「表現の自由」など職員の憲法上の権利を侵害し、多大な萎縮効果を生む条例自体が問題です。


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