2012年8月20日(月)
尖閣問題 日本に抗議
中国でデモ拡大
【北京=小寺松雄】尖閣列島(中国名・釣魚島)の中国領有を主張し、日本に抗議するデモが19日、中国の20以上の都市で起こりました。
各地のデモは「釣魚島を返せ」などと主張。上海では「日本帝国主義打倒」などの横断幕も見られました。中国当局は、尖閣周辺に船で向かった日本人団体の一部が同日、島に上陸したというニュースが伝わったこともあり参加者が増えたとみています。
広東省深圳市では1000人以上がデモに参加。一部参加者が日本車を破壊し、日本料理店の窓ガラスを割るなどしました。浙江省杭州でも日本料理店が襲われたとの情報もあります。
また北京にある日本大使館のほか、上海、広東省広州、遼寧省瀋陽、山東省青島の各領事館前でもデモがありましたが、混乱はありませんでした。
四川省成都でも約1000人が広場に集結したほか、浙江省温州、湖南省長沙、黒竜江省ハルビンなどでも抗議行動やデモがありましたが、大きな混乱や被害は伝えられていません。
丹羽宇一郎中国大使は19日午後、中国の傅瑩(ふえい)外務次官に電話し、一部で日本料理店への破壊行為があったことに抗議。「日本人や日系企業に影響が及ばないよう」申し入れ、傅氏は「法律に基づき保護する」と応じました。