2012年8月18日(土)
教育のつどい始まる 神戸
子どもの命 大切に
学校・地域・社会 あり方討論
教職員と父母が子育てや教育について語り合う「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい―教育研究集会2012」が17日、神戸市内で開幕しました。東日本大震災から1年半が過ぎ、17年前の阪神・淡路大震災の地での開催。滋賀県大津市の中学生自殺事件でいじめ問題があらためて国民的課題となる中、集会テーマの一つに「子どもたちのいのちを慈しみ、人間として大切にする学校・地域・社会を」を掲げ、熱心な討論を始めました。
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全日本教職員組合など26団体でつくる実行委員会の主催です。開会全体集会には2000人以上が参加。オープニングでは兵庫県の高校生タレント、藤波心さんがトークで(1)原発の授業を(2)安心な物を食べさせて(3)いじめをキャッチし多様な生き方を認める教育を―と3点を訴え、「大変な危機にある日本を救えるのは教育しかない。子どもたちの未来のためにお願いします」と語りました。
代表委員の一人、民主教育研究所代表運営委員の茂木俊彦さんはあいさつで大津の事件にふれ「語り得ぬ声に真剣に耳を傾け、教育や社会はどうあるべきかを深く問い直すとりくみをすすめなければならない」と強調。「希望の教育を紡ぎだすための意義深い語り合いにしよう」とよびかけました。
脚本家の渡辺あやさんが「作ること、学ぶこと」と題して講演。小学校教師だった父親の生き方と、自身の仕事とを結びながら「人の生きる力になりたい」という共通点を見いだした過程を、エピソードをまじえて紹介。「自分に正直に、うそのないものをつくりたい」と語りました。
兵庫県内の高校に勤める40代の教師は「心さんの三つの注文は、私の考えとぴったりだった。子どもたちは考える力も言いたいこともいっぱいあるのに、抑え込まれている。高校3年間を通じて少しずつ表現できるよう育てたい」と話しました。
同日夜には、七つのフォーラムが開かれました。集会は19日まで。