2012年8月10日(金)
禁止条約 具体的一歩を
平和式典 長崎市長が呼びかけ
長崎市主催の平和式典は同市の平和公園で行われました。室内会場を含め5900人が参列し、献花や献水をし、犠牲者を追悼。サイレンが鳴るなか原爆投下時刻の午前11時2分に黙とうしました。
田上富久(たうえとみひさ)長崎市長は「長崎平和宣言」で、被爆地が声の限り叫び続けてきた「核兵器は非人道的兵器」という声が世界でたかまりつつあるとのべました。2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議の最終文書でも言及された核兵器禁止条約(NWC)の有効性を強調。「今こそ、国際社会はその締結に向けて具体的な一歩を踏み出すべきです」と訴えました。被爆者を代表し、中島正徳さん(82)が「平和への誓い」を語りました。
アンゲラ・ケイン国連軍縮問題担当上級代表が、人類の未来を核抑止力に託すことはできないとして、「核兵器のない世界」の達成にともにすすもうと呼びかける潘基文(パンギムン)国連事務総長のメッセージを代読しました。
野田佳彦首相があいさつしました。
日本共産党を代表して市田忠義書記局長が参列し、献花しました。
アメリカ駐日大使が長崎の式典に初めて参列。核保有国を含む42カ国の代表が出席しました。新たに3305人の名前が原爆死没者名簿に加わり、15万8754人となりました。