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2012年8月8日(水)

スパイ衛星開発

税金で自社施設整備か

受注の三菱電機 吉井議員が追及

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(写真)JAXAと三菱電機が締結した「情報収集衛星光学5号機・実証衛星システムの開発」の契約書の一部(内閣衛星情報センターが吉井議員に提出)

 日本共産党の吉井英勝議員は7日、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会で質問に立ち、情報収集衛星の開発をめぐって、水増し請求問題で指名停止になっている三菱電機が国の予算を使って自社の施設を整備している疑いを取り上げました。

 情報収集衛星は、内閣衛星情報センターが運用し、防衛省などが利用する軍事スパイ衛星。今年度打ち上げ予定のレーダ4号機、同2014年度予定の光学5号機などの開発が進められています。

 吉井議員は、衛星の研究開発を同センターから委託されている宇宙航空研究開発機構(JAXA)が三菱電機との間で結んだ「光学5号機・実証衛星システムの開発」に関する契約について、同センターが吉井議員に提出した契約書の黒塗り部分が何であるかをただしました。

 同センターの殿川一郎次長は「情報収集衛星の特殊な性能に関わる段階があるので非公開としている」と答弁。これに対し、吉井議員は契約に関わる調達仕様書に「整備する地上支援装置のうち、熱真空環境下における光学系の総合性能を検証するダブルパス干渉計については、…更(さら)なる口径拡大に対応するための仕様検討、チャンバ及び付帯設備等の試作に着手する」と記載があることを明るみにしました。

 真空や熱など疑似的に宇宙環境をつくり出す設備「スペースチャンバ」については、JAXA筑波宇宙センターに大型のものがあります。一方、三菱電機は昨年、「売上高1500億円に向けて生産能力を増強」するとして、すでにスペースチャンバがある鎌倉製作所に新たに人工衛星製作棟を増築すると発表しています。

 吉井議員は、黒塗り部分の真相について、「水増し請求で指名停止になっている三菱電機の鎌倉製作所の中に、JAXAの予算で三菱電機がスペースチャンバを新たにつくるというのがこの問題だ」と追及。国の税金を民間企業の設備投資に使うのは筋が通らないと批判しました。


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