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2012年8月6日(月)

NHK日曜討論

市田書記局長の発言

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 日本共産党の市田忠義書記局長が5日、NHK「日曜討論」で行った発言は以下の通りです。

公共事業のばらまき、社会保障カットの消費税増税法案採決は論外

 冒頭、消費税増税法案の採決日程をめぐる議論があり、自民党の田野瀬良太郎幹事長代行は「公聴会をやれば即採決だ。政権が吹っ飛ぶ覚悟でやれ」と早期採決をけしかけ、民主党の樽床伸二幹事長代行は、公債特例法案や定数削減法案などとセットで議論し、20日に採決することを主張しました。「国民の生活が第一」の東祥三幹事長、みんなの党の水野賢一幹事長代理はともに増税法案を廃案に追い込むと述べました。市田氏は次のように述べました。

 市田 消費税のような重要な歳入法案は、必ず公聴会を開かなければならないと決められています。すなわち国民の声を聞くと。その公聴会は6日、7日です。それがまだやられていない段階で、8日採決だ、10日採決だ、20日採決だというのは国民の声を聞くという姿勢が全くないという点で論外です。

 それから、国会での論戦を通じて、社会保障と税の「一体改革」といいますが、実際には消費税で余裕ができた分を公共事業に回すというのは、おおむねそういうことだと自民党の法案提出者も国会で答えておられます。消費税という「打ち出の小づち」を手にして、公共事業のばらまきをやろうとしているのです。

 社会保障というけれども、これも「自助」が基本で、自ら責任をもちなさい、と国の責任を放棄し、しかも自然増分までカットする。もう論外ですから、廃案以外にないというふうに思っています。

7野党の不信任案提出は、国民の声に応えた大義あるもの

 野党7党による内閣不信任案の提出合意をめぐって議論が行われ、「生活」は共産、みんな、社民と増税阻止へ一致団結し不信任案提出を決めたと強調し、みんなは「自民党が本当に民主と対決するのか、それとも口だけなのか、対応が問われる」と発言。市田氏は次のように述べました。

 市田 国民の声は消費税増税法案に反対が5割です。しかも今国会で成立させることに反対というのは6割を超えています。

 この声に応えて、消費税そのものへの各党の考え方の違いを超えて、今国会でこの消費税増税法案を成立させることを阻止するために七つの野党が、自公を除いて、党首会談を開いて不信任案を出すということを決めたということは、私は国民の声に応えた非常に大義あるものだと思います。出した以上、可決をめざして全力を挙げたい。

 不信任案というのは、「野田内閣を信任せず。右決議する」との案文だけです。まさか、自民党や公明党が、野田内閣を信任するという立場をおとりにならないだろうと思っています。

 社民党の重野安正幹事長も「7党で不信任案を確認したことは憲政史上特筆すべき状況」と述べました。一方、公明党の斉藤鉄夫幹事長代行は「民主党政権の正当性はなくなったが、法案を成立させてから(信を)問いたい」とし、自民党は独自の不信任案を出すことを検討していると語りました。

「0増5減」は小選挙区制の固定化――比例代表中心の制度に進むべきだ

 衆院選挙制度にテーマが移り、民主党は比例削減と小選挙区「0増5減」の民主党案か「0増5減」を先行させる自民党案のどちらにするか決めればよいと語り、他党は「0増5減」を進めるべきだと語りました。市田氏は次のように述べました。

 市田 国民の声は、たとえば消費税の増税に反対が5割、そして6割は今国会で成立させるべきではないと(いうものです)。そういう民意と国会議席のゆがみを生んでいる、これがいまの小選挙区比例代表並立制だというのは、民主党を除いてこの間の十数回の協議のなかで大方の一致点でした。

 「0増5減」ということになったら、これは(民意をゆがめる)小選挙区制を固定化させることになる。まして民主党案の比例定数40削減ということになりますと、いまでも民意が反映されていないのに、民意を反映する比例の部分を減らすわけですから、これではいっそう民意が反映されにくくなります。

 やはり、比例代表を中心にした、どの党に有利か不利かではなくて、国民の意思が正確に反映される選挙制度にすべきですし、比例代表を中心にすれば、1票の格差の是正も可能になるし、その方向で進むべきだというふうに思っています。

解散・総選挙で国民の信を問え――そのために全力

 最後に解散・総選挙について議論になり、市田氏は次のように述べました。

 市田 内閣不信任案を出して、これの可決・成立のために全力を挙げるわけですから、これが成立した暁には、国会(衆議院)を解散して国民に信を問うべきだ。もともと消費税増税という問題については、民主党自身が(09年総選挙マニフェストに)掲げていなかったことですから、これは当然国民の審判を仰ぐべきであって、解散・総選挙をやるべきです。そのために全力を挙げたいと思っています。

 なによりも、不信任案可決のために7野党だけでなくて、ほかの党、会派のなかでも、いまの野田内閣は信任できないという同じ思いの方はたくさんいらっしゃると思うので、ぜひそういう方々も賛同していただけることを期待して、総選挙に追い込みたいと思っています。

 みんなは「国民に対する背信行為は解散・総選挙で信を問うのが当然」、社民は「国民の審判を仰ぐタイミングをより早い時期に認めなければならない」、生活は「約束しなかったことをやる前に国民に信を問うのが憲政の常道だ」と主張。公明は「3党合意はきちんとやる。その上で国民に信を問う」、自民は「民自公の一体感がない。野田(首相)さんが谷垣(自民党総裁)さんの心を溶かすような熱意がないと局面は打開できない」と語りました。


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