2012年8月3日(金)
被災者の医療費免除の継続へ
宮城県が財政支援
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被災者の医療・介護の一部負担金と保険料を免除する特例措置を、厚生労働省が9月末で打ち切る方針を示した問題で、宮城県は国保の医療費一部負担金免除を継続するために、市町村の負担分を県が肩代わりする方針を2日までに示しました。
厚労省は、10月以降、通常の災害減免を活用する場合は、2013年3月末までは一定の条件のもとで免除費用の8割を国が負担するとしていますが、市町村にとって2割負担は重く、財政支援がなければ9月末で打ち切る自治体が続出すると懸念されていました。
県は、7月31日に開いた市町村の国民健康保険担当者の会議で、国に継続を働きかけ、それがかなわなかった場合でも、県の財政交付金により対応すると表明しました。
この問題をめぐっては、県議会が特例措置の継続を求める意見書を全会一致で可決し、県内の7市15町村議会でも意見書を可決。南三陸町の佐藤仁町長は、7月31日に調査に訪れた衆院復興特別委員会の6人の国会議員に対して「医療・介護の免除は国の責任で継続してほしい」と強力に申し入れるなど、国による継続を求める声が数多く出されています。
東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センターも7月30日に県に対して、国に継続を働きかけ、「国が決断しない場合は県が支援して継続すべきだ」と申し入れていました。
この問題について、日本共産党は国会でも県議会でも制度の継続を国に要求。党県議団は国が打ち切った場合には県が支援すべきだと県民センターと一緒に働きかけてきました。
国保の問題など働きかけ続ける
日本共産党の横田有史県議団長の話 県が、市町村の負担分を肩代わりし、被災者の命と健康を守る立場に立ったことは評価できる。しかし、後期高齢者医療保険と介護保険、国保の保険料の免除措置の継続は、まだ見通しがたっていない。国保の医療費一部負担金免除の継続を含め、引き続き国に対する働きかけを強めたい。