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2012年8月1日(水)

消費税 転嫁対策実効性ない

大門議員 首相、具体策示せず

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(写真)質問する大門実紀史議員=31日、参院社会保障・税特別委

 日本共産党の大門実紀史議員は31日の参院社会保障・税特別委員会で中小企業が消費税を価格に転嫁できない問題を取り上げ、実効性ある対策を取ることができるのかと追及しました。野田佳彦首相らは「検討している」と繰り返すだけで具体策を示せず、増税推進の前提としている「転嫁対策」はまやかしであることが浮き彫りとなりました。

 大門氏は、中小企業団体の調査で3〜5割の企業が消費税5%でも「価格に転嫁できていない」として増税への不安を訴えていることを突き付け、どうするのかと質問。首相は「具体策の検討を進める」と述べるだけでした。

 大門氏は政府が掲げる対策について、「広報・相談窓口」では転嫁が保証されるわけではないと指摘しました。「転嫁状況の調査」「監視・検査体制の強化」についても、いまでも多くの下請け中小企業が転嫁できていないのに、消費税分を払わない元請け企業に対する是正指導は10年でたった10件しか行われていない実態を紹介(表)。「検査官の人員を倍にしても、消費税の転嫁が進むという話ではない」と強調しました。

 岡田克也副総理は「法令違反は調査で上がってきていないということだ」などと開き直り、大門氏は「課税事業者は350万以上もあるのに、何をいっているのか」と厳しく批判しました。

 さらに大門氏は、「消費税の転嫁の拒否ができないような立法措置」が本当に可能かと追及。「経済活動を阻害することになり難しい」と財務省など各省庁の担当者が述べていることをあげ、法律の枠組みを具体的に示すよう求めました。副総理は「しっかり検討していきたい」と述べるだけで、何も具体策を示せませんでした。

 大門氏は「消費税だけ取り出して元請けに払わせることなど不可能だ」と強調。全国商工会連合会の石澤義文会長が公聴会で政府の転嫁対策について「いずれも抜本的な対策にはならないことは過去の結果からも明らか」と述べていることを示し、「経済の現場を知る人はだれも転嫁が進むとは思っていない」と批判。「このまま増税を進めるのか」と迫ると、首相は答弁に立てませんでした。

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