2012年7月31日(火)
兵庫・借上げ住宅追い出し問題
中川防災相「柔軟な対応必要」
住人要請
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兵庫県と神戸市が阪神・淡路大震災(1995年)の被災者向け借り上げ復興住宅の住人に転居を迫っている問題で、中川正春防災担当相は30日、「柔軟な対応が必要だと伝えさせていただく」とのべ、兵庫県と神戸市に対し、再考を促す考えを明らかにしました。借り上げ住宅の住人らでつくる「神戸借上公営住宅入居者連絡会」の要請の席上で明らかにしたもの。
この問題をめぐっては、日本共産党の山下芳生議員が参院災害対策特別委員会(6月20日)で取り上げ、中川防災担当相は「自治体の対応としては、入居者に複数の選択を示していくことも大事なことではないか」とのべていました。
要請で、長田区の女性は「この住宅で高齢の住民が仲良くすばらしい絆をつくって、『生きてきてよかった』と喜んでいます。出て行かなければならないと聞いて『つらい、毎日夢を見る』とみんないっております」と声を震わせました。連絡会の安田秋成代表(87)も「計画浮上で夜、眠れない人が増えている」と苦悩を訴えました。
中川防災担当相は「住民の支え方については、いろんな形がある。市がそれを整理し、考えてもらうことが基本」とのべ、市と県に柔軟な対応を促す考えを表明。「時間をかけず、結論を出していきたい」と、早期解決の意向を明らかにしました。
要請には、山下参院議員が同席。日本共産党の堀内照文衆院近畿比例予定候補、喜田結県議、大瓦鈴子、味口俊之の両市議も参加しました。