2012年7月30日(月)
高校生“授業料高い”
全私研2日目 27分科会活発に
長崎県雲仙市で開かれている第43回全国私学夏季研究集会(全私研)は2日目の29日、各教科の授業実践や教育と仲間づくり、学校づくりなどをテーマに27の分科会が行われました。
「学費問題・私学助成」の分科会では、私学助成拡充運動にとりくむ高校生たちが発言。岡山の高校生は「岡山の生活保護世帯は全国で一番高い保護者負担を払っている」と訴えました。「私の下のきょうだいは双子で、うちはお金がやばいなという感じ」と運動に加わった動機を語る高校生も。県議会などに要請に行ってもなかなか理解されない経験を話しつつ「もっとわかってもらえるようにがんばりたい」と結びました。
長崎の教師からは、2003年度から助成金の90%を生徒数によって配分することに制度が変更されたことで小規模の学校が年を追うごとに定員減となり、学校の存続自体が危うくなっていると報告されました。生徒数による配分の割合を増加する制度変更は大阪、岡山などで導入されており、私学助成金の総額を減らすことに結びついています。
分科会では教師と親と生徒が一緒になった私学助成の拡充運動をどのように広げていくかが議論されました。「父母・地域との共同」の分科会では、愛知県の桜丘高校の教員の「ドタバタ父母提携奮闘記」が参加者の涙と笑いを呼びました。新卒で「父母との提携を」といわれたときのとまどいと結びつきができたときの喜び。生徒指導がうまくいかず、父母ともうまくいかなくなって悪循環に陥った経験。そこから救ってくれたのは以前に担任した生徒の母親でした。「苦しいときに教師を助けてくれるのは父母なんだと」、板橋さんの言葉が参加者の胸に響きます。
グループ討論では父母懇談会をこれからつくりたいがどうしたらいいか、すでにある組織をさらにどのように発展させていくか、親、教師がそれぞれの立場からの思いを交流し、話し合いました。