2012年7月30日(月)

全労連第26回定期大会での

志位委員長あいさつ

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　２９日に開会した全労連定期大会での、日本共産党の志位和夫委員長のあいさつを紹介します。

（写真）全労連第26回定期大会であいさつする志位和夫委員長＝29日、横浜市西区のパシフィコ横浜

　全労連第２６回定期大会にお集まりの全国の働く仲間のみなさん、こんにちは。私は、日本共産党を代表して心からの熱い連帯のあいさつを送ります。（拍手）

　２００９年夏の「政権交代」から３年近くがたちましたが、「政権交代」に託した国民の願いはことごとく裏切られました。野田政権のもとで、消費税大増税、原発再稼働、ＴＰＰ（環太平洋連携協定）参加、普天間基地の「辺野古移設」、オスプレイ配備など、どの分野でも自民党以上の悪政が復活しています。

　私は、労働者の雇用という点でも、野田内閣が、「人間らしい雇用」を破壊する「四つの大罪」をすすめていることを、きびしく指摘したいと思います。

非正規雇用拡大の大罪――ともに大反撃を

　第一の大罪は、非正規雇用を拡大した大罪です。民主党政権のもとで、非正規雇用労働者は３３％から３６％へとさらに拡大しています。なぜ増えるのか。民主党政権が、公約を裏切って、労働者派遣法の骨抜き・改悪を強行し、有期雇用でも骨抜き・改悪を強行しようとするなど、「使い捨て」労働を合法化し、野放しにする姿勢をとっているからです。

　さらに、政府の国家戦略会議の報告書が、「これからは、期限の定めのない雇用契約を正規とするのではなく、有期を基本とした雇用契約とすべきである」と明記しているのは、きわめて重大であります。

　みなさん。ともにこの逆流に大反撃をしようではありませんか（拍手）。労働者派遣法の抜本改正、有期労働の規制、均等待遇のルールの確立などによって、「使い捨て」労働をなくし、「雇用は正社員が当たり前」の社会をつくろうではありませんか。私は、いすゞ、ホンダ、パナソニック、マツダ、日産など、不当な「非正規切り」に勇気をもってたたかっているすべての労働者の仲間のみなさんに、最後までともにたたかう熱い連帯のメッセージを送るものです。（拍手）

「首切り自由の社会」への大罪――解雇規制のルールを

　第二の大罪は、「首切り自由の社会」をつくろうという大罪です。日本航空の不当解雇は、政府の公的な指導・管理のもとで行われたものであり、民主党政権の責任が厳しく問われています。社会保険庁の５２５人の職員の不当解雇は、文字通り民主党政権によって強行されたものです。雇用のルールを守るべき政府が、無法な姿勢をとるもとで、電機産業の１１万人のリストラが強行されようとしています。

　「首切り自由の社会」への逆行を絶対に許すわけにいきません。これとたたかう日本航空、社会保険庁、あらゆる労働者のたたかいにこそ、大義があります。「整理解雇４要件」を徹底し、不当な整理解雇を根絶するとともに、ヨーロッパでは当たり前の解雇規制法をつくるために、ともに奮闘する決意を表明するものです。（拍手）

最低の最低賃金を放置してきた大罪――「１０００円以上」への引き上げを

　第三の大罪は、主要国で最低水準の最低賃金を放置してきた大罪です。最低賃金は、民主党が政権についた翌年には１７円引き上げましたが、その後は、財界の圧力に屈して、２年連続してわずか７円の引き上げにとどまっています。しかも、最低賃金の地域格差が年々拡大しています。最高の東京と、最低の岩手・高知・沖縄では、時給で１９２円、年間では３４万６千円もの格差へと広がっています。最賃が、賃金底上げと格差是正という役割のどちらも果たしていないのは、きわめて重大ではないでしょうか。

　全労連のみなさんは、「最低賃金・全国一律１０００円以上」の要求を掲げていますが、私たちは、これを強く支持し、実現のためにともに奮闘するものです。（拍手）

公務員賃下げの大罪――賃下げ競争を強いる政治の転換を

　第四の大罪は、公務員の賃下げという大罪です。民主党政権が強行した、国家公務員の賃金の平均７・８％引き下げは、労働基本権が制限されているもとでの代償措置としての人事院勧告をも無視した憲法違反の賃下げです。こんな無法を絶対に許すわけにはいきません。公務員と民間との賃下げ競争を強いる政治を、大本から転換するために、力をあわせてがんばろうではありませんか。（「そうだ」の声、拍手）

　雇用破壊の逆流とたたかい、「人間らしい雇用」のルールを打ち立てるよりどころとして、全労連の役割が輝いています。私は、全労連が、すべての労働者の連帯と団結の要として、たたかいをさらに発展させるために奮闘されることを心から願うものです。（拍手）