2012年7月29日(日)
障害者制度 どう改革
シンポ 権利条約にふさわしく
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障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連・伊藤雅文代表)は28日、東京都内で、政府がすすめている障害者制度改革についてシンポジウムを開きました。
国連の障害者権利条約批准に向けて政府は2009年から制度改革をすすめています。障害者基本法が昨年7月、改正されましたが、障害者の基本的人権保障に制限をつけるなど「障がい者制度改革推進会議」の意見を十分反映したものとはなりませんでした。また、政府は障害者自立支援法を廃止し新法制定するとしていたにもかかわらず、今年6月、自立支援法から名称だけが変わった障害者総合支援法が成立しました。
DPI(障害者インターナショナル)日本会議の尾上浩二事務局長は、こうした流れに触れながら、障害者権利条約批准にふさわしい制度改革をめざす運動の必要性を強調しました。
障害者差別禁止法案が来年の通常国会に提出される予定となっています。同法案について議論している政府の障害者政策委員会の差別禁止部会の委員を務めている障害連の太田修平事務局長は「障害者運動の本質は差別とのたたかいだ」と強調。「差別禁止法ができればさまざまな差別に苦しむ障害者の救済の仕組みができる」と指摘しました。
パネリストはそれぞれの生活や活動を紹介しながら、自立支援法廃止後の新法へ向けて政府の審議会がまとめた「骨格提言」実現の必要性を訴えました。