2012年7月27日(金)
給費制復活 切実な声
若手弁護士ら集会 “借金1000万円に”
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司法修習生への「給費制」の復活を求める市民集会が25日、日弁連や、若手弁護士や学生でつくる「ビギナーズ・ネット」などの主催で開かれました。法律家を育てるための経済的支援のあり方、司法修習生の実態、給費制の意義などが語られました。与野党の国会議員や弁護士など約150人が参加しました。
司法修習生に生活費を支給する「給費制」は昨年10月終了し、同年11月から生活費を国に借りる「貸与制」が実施されています。修習中のアルバイトは禁止されており、貸与制は修習終了時に約300万円の借金を背負うことになります。ことし6月、貸与制に関する措置を盛り込んだ裁判所法改定案が民主、自民、公明3党の合意にもとづき、衆院本会議で可決されましたが、日本共産党は給費制の復活こそ必要だとして反対しました。
山岸憲司日弁連会長は「貸与制になった新65期の実態を広く知ってもらい、給費制復活にむけて取り組みたい」とのべました。
修習生(新65期)や、法律家を目指している学生からは「大学の奨学金などと合わせれば、1千万円近くの借金になる」「お金に余裕のある人しか法律家になれない」「私は法曹の道を諦めました」など、給費制を求める切実な声が紹介されました。
学生、弁護士、市民団体の代表などがパネルディスカッションをしました。弁護士の就職難や多額の借金など、現状が語られました。
日本共産党の井上哲士参院議員は「貸与制は法曹を目指す人にとって大きな負担となっています。法務委員会や国会で徹底的に審議し、給費制の復活を」とのべました。