2012年7月26日(木)
オスプレイ 搬入強行に不信感
再編協力見直しも
山口県・岩国市 国に抗議
米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイ12機が陸揚げされた岩国基地のある山口県の二井関成知事と岩国市の福田良彦市長、両議会の議長は25日、防衛、外務両省を訪れ、強行搬入に厳重に抗議するとともに、岩国基地への長期間の駐機は認められないとの立場を伝えました。
同県・市の抗議・要請書は、再三にわたる要請にもかかわらず米国を優先したオスプレイ配備手順の強行は「住民の安全確保と地元の切実な思いをないがしろにした対応」と批判。「国に対して大きな不信感を抱くとともに、強い憤りを感じ、厳重に抗議する」として、安全性が確認できない場合はいったん米国に持ち帰るよう求めました。
さらに、「これまで外交・防衛政策に協力姿勢で対応してきた県や地元自治体と国との信頼関係を損ねることにもな」るとして、日米安保体制への影響にも言及しています。
要請後、記者団の取材に応じた二井知事は、10月に計画されている普天間基地配備について「森本防衛大臣からはスケジュールありきではないという話があった。引き続き要望を申し上げていく」と話しました。二井氏は、厚木基地(神奈川県)の米空母艦載機を岩国基地に移駐する米軍再編合意への協力も見直さなければならない旨を伝えたことも明らかにしました。
福田市長は「国との信頼関係が崩れかねない厳しい状況だ」と述べました。