2012年7月23日(月)
原発の労働者応援ポスター
福島・共産党作製に好評
「俺たちの思いにぴったりだ」
「俺たちの思いにぴったりだ」「勇気が出る」。東電福島原発の事故収束作業の拠点となっているJビレッジ(広野町・楢葉町)など原発労働者が行きかう地域に張り出された、原発労働者の訴えをもとに作製した日本共産党のポスターが話題を呼んでいます。
(山本眞直)
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ポスターは党いわき・双葉地区委員会が作製しました。「原発で働くみなさん 危険手当を受け取っていますか」「休憩は取っていますか」「原発事故処理のコスト優先を許しません」などの文字が大きく印刷されています。
渡辺博之党いわき市議(47)が、東京電力福島第1原発事故の直後から、生活相談や内部告発、聞き取りなど、原発労働者を通じてつかんだ訴えや要求です。
福島原発事故は、いまだ収束に至っていません。現場には連日、2000人から3000人の原発労働者が作業に従事しています。そのほとんどは3次、4次以下の下請けで、社会保険もない無権利状態の日雇い労働者です。
事故直後から党事務所や渡辺議員のもとには電話やメールなどで労働者からの切実な声が寄せられてきました。
―高い放射能汚染の現場で作業させられているが危険手当はピンはねされ、1円も受け取っていない
―放射線の被ばく管理がズサンだ
―熱中症になっても自腹で病院に行っている
―東電が事故処理のコストを削るためにサイズの合わない材料で作業を強要、労働者は余分な放射線量をあびている
渡辺議員は、これら東電などの下請けいじめを議会内外で告発、東電と直談判、具体的な成果も勝ち取っています。その一つが危険手当問題です。ポスターにはこう書き込まれています。「東電 危険手当は必要な経費 必ず作業員にいくように努力する」
渡辺議員の取り組みは、アメリカのニューヨーク・タイムズ、イギリスのエコノミストなど内外のメディアが注目、取材が殺到しています。
ポスターは19日に張り出され、反応はその日のうちに飛び込んできました。
ある熟練労働者は渡辺議員にこういいました。「いやあ、すごい。ポスターを見て勇気をもらった。東電にもプレッシャーを与えているよ」
東電福島第1原発の緊急作業で高い線量を浴び、新潟県の柏崎刈羽原発や青森県の六ケ所村の再処理工場などの現場を渡り歩かされてきた40代の労働者はポスターを撮影した記者のデジカメ画像を見て、興奮気味にいいました。「俺たちの思いとぴったりだ。インパクトある看板だ」
使い捨て許さない
渡辺博之いわき市議の話 原発で働く中小企業や労働者の使い捨てでは事故を収束できない、という思いで東電や原発メーカーの下請けいじめを告発してきました。原発ゼロを実現するためにも、廃炉作業を含め原発労働者の熟練した技術、確実な被ばく管理、労働者の健康とくらしを守る取り組みが欠かせない。原発労働者との共同をさらに広げていきたい。