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2012年7月23日(月)

雇用 「有期を基本」に

野田政権が使い捨てへ大転換

国家戦略会議分科会報告書

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 民主党・野田政権が、低賃金で不安定な働き方が問題になっている有期雇用を「雇用の基本」とする方向に転換しようとしています。政府の国家戦略会議フロンティア分科会が6日、野田首相に提出した報告書に盛り込まれています。正社員を切って有期雇用に置き換える雇用破壊に拍車をかけ、貧困と格差をさらに深刻にさせると懸念されます。

 「共創の国づくり」をビジョンとしたフロンティア分科会報告は、2050年の日本の「あるべき姿」を描き、当面、2025年までの方向性を“提言”しています。このなかで「人材戦略」として「企業内人材の新陳代謝を促す柔軟な雇用ルールを整備する」とし、40歳や50歳での定年制の採用などと合わせて、「有期の雇用契約を通じた労働移転の円滑化をはかる」とのべています。

 これを具体化する「部会報告」のなかに「有期を基本とした雇用や金銭解雇ルールの明確化」という項目があり、「これからは、期限の定めのない雇用契約を正規とするのではなく、有期を基本とした雇用契約とすべきである」と明記しています。さらに「希望者による(出向ではない)他省庁への移籍や金銭解雇、積極的な中途採用を、まずは公務員から始め、民間企業に広げていくというのも一つの方策であろう」とのべています。

 報告書は11日の国家戦略会議で確認されました。

 民主党は前回の総選挙のマニフェスト(INDEX2009)で「期間の定めのない無期雇用、直接雇用を雇用の基本原則と位置づけ」ると、国民に約束しています。野田政権は、消費税増税を推進するなどマニフェストを次々に投げ捨てていますが、雇用政策でも正社員雇用を基本とする立場を投げ捨て、使い捨て自由への大転換をはかろうとしています。国家戦略会議には、労働組合の連合から古賀伸明会長がメンバーになっています。


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