2012年7月17日(火)
さようなら原発集会第1ステージ
勇気ある声が社会をただす
呼びかけ人7氏が訴え
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16日の「さようなら原発集会」。人で埋め尽くされた第1ステージでは、呼びかけ人7氏が訴えました。
作家の瀬戸内寂聴さんは「こんなにたくさんの人に会えてうれしいです。5月で90歳になりました。100年前、自由を奪われた時代がありました。過去の人たちが苦労して、自由を守ったから今日があるのだと思います。いま原発をとめる、政府の方向をかえることになるか、わかりません。それでも集まらなければならない。たとえ相手が聞かなくても言い続けましょう」と呼びかけました。
音楽家の坂本龍一さんは「官邸前の抗議と同じように多くの市民が来ていらっしゃると思います。僕も一市民として来ました。こうやって市民が声をあげているということはとても感無量です。電気のために、子どもの命を危険にさらすようなことはすべきではありません。お金より命です。福島のあとに沈黙するのは野蛮(やばん)だ、というのが私の信条です」と訴えました。
経済評論家の内橋克人さんは、「あふれ出る参加者の勇気ある『さようなら原発』の声が、ゆがんだ社会をただすもっとも大きな、確かな力になっていくでしょう」とのべ、「国民の合意なき国策はさようなら、と声をあげ続けなければなりません」と訴えました。
作家の大江健三郎さんは、原発の廃炉などを求める署名を国会に提出した翌日、政府は大飯原発の再稼働を発表したと批判。作家の落合恵子さんは、「野田政権が国民というとき、一体だれを見ているのか。ここにいる人が国民、市民だ」とのべ、「たたかうことを生きることの誇り」として、原発推進を挫折させましょうと訴えました。
作家の澤地久枝さんは、「核に汚染される地球にしたくはない。未来のためにがんばらなければならない」と発言。ルポライターの鎌田慧さんは、「原発はいやだという声を世界中に広げたい」と語り、秋に集会を開催したい、とのべました。
原発立地県からの発言もありました。
関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働に反対する運動を続けてきた中嶌哲演さんは、「第二の福島を座して待たないといけないのか」とのべ、「このピンチをチャンスに変えていくときだ」と表明しました。
福島から参加した武藤類子さんは、「福島の現状はあまりに厳しい。廃虚と復興の間で、ひっそりと絶たれていく命。声なき声とともに、分断のワナにおちこむことなく、つながりあって、ともに歩んでいこう」と話しました。