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2012年7月11日(水)

オスプレイ配備“待った”

自治体の懸念広がる

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 墜落事故が相次ぐ米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの沖縄配備と日本全国での訓練をめぐり、関係自治体が10日、相次いで政府への要請を行いました。


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(写真)防衛、外務の両省に要請した二井知事(中央)、福田市長(左)=10日、防衛省

山口県知事・岩国市長

陸揚げに反対

 24日にも米貨物船によるオスプレイの陸揚げが狙われている米海兵隊岩国基地。同基地を抱える山口県の二井関成知事と岩国市の福田良彦市長は、陸揚げを容認できないとの立場を表明しました。

 両氏は「安全性が確認される前に岩国基地でのMV22オスプレイの陸揚げ等が行われることは断じて認めることができない」と述べ、森本敏防衛相、玄葉光一郎外相あてに要請書と同様の県議会意見書、山口県基地関係県市町連絡協議会の要請書などを提出しました。

 要請後、二井知事は記者団の取材に応じ、「地元の住民のみなさんの安全性の確保ということが最優先だということを、政府としてしっかりと受け止めて努力してもらいたい」と強調しました。

 福田市長は「いったん陸揚げしたものを(アメリカ本国に)持ち帰ることは現実的にありえない。安全性が担保されていない状況では陸揚げ自体もすべきでない。政府として米側に再考を要請してほしい」と述べました。

米軍基地抱える14都道県

地元の意向尊重せよ

 米軍基地を抱える14都道県でつくる渉外知事会(会長・黒岩祐治神奈川県知事)は、オスプレイの山口県への陸揚げや沖縄県への配備、日本全国での飛行訓練などについて関係自治体の意向を十分尊重するよう、政府に緊急要請しました。

 要請書は、モロッコや米国で相次いだオスプレイの墜落事故について、関係自治体は「深く憂慮し、安全性に大きな懸念を抱いている」と指摘。政府の説明では「十分とは言えず、関係自治体や住民の憂慮と懸念は払拭(ふっしょく)されていない」として、安全性や事故原因、飛行訓練による周辺住民への影響について情報提供の徹底を求めています。

 古尾谷光男神奈川県副知事ら5県の代表が防衛、外務の両省を訪れ、要請書を手渡しました。古尾谷副知事は要請後、記者団に「14都道県でオスプレイへの憂慮と懸念は共有している」と強調。沖縄配備に伴い全国七つのルートで行われる低空飛行訓練については、「懸念は伝えたが、(防衛省から)説明はなかった」と話しました。


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