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2012年6月28日(木)

きょうの潮流

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 「あれ見やしゃんせ/るーそーの牢屋の内の憂(う)き艱苦(かんく)/これも誰ゆえ 自由ゆえ」。明治時代に自由民権を求めた青年たちの愛唱歌です▼「るーそー」とはジャン・ジャック・ルソー。「艱苦」は困難にあって苦労すること。「人間は生まれながらにして自由であるが、いたるところで鉄鎖につながれている」と説いた、ルソーをたたえる歌でした▼ルソーは、1712年の6月28日、スイスで生まれました。ちょうど300年前です。いま彼の文章を読めば、さすがに古さを感じたり首をかしげたりするところは多い。しかしやはり、自由思想家の代名詞です▼彼は、富める者が弱い者を支配する社会のなりたちを『人間不平等起原論』で論じました。エンゲルスが書いています。「この書物には、すでにマルクスの『資本論』がたどっているものと瓜(うり)二つの思想の歩みがある…」(『反デューリング論』)▼ルソーが『社会契約論』でとなえた「人民主権」は、もはや世の常識です。政治家や官僚は「人民の主人ではなく、その事務代行者」であり、「人民は意のままに彼らを任命したり解任したり」できないといけない―。いま日本で政権や大政党が、人民多数の意に反して「消費税」でも「原発」でも横暴の限りをつくし、それを報道機関が「決める政治」ともてはやすなど、もってのほかです▼明治時代に『社会契約論』を訳した“東洋のルソー”、中江兆民の言葉も忘れられません。「自由は取るべき物なり もらうべき品にあらず」


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