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2012年6月25日(月)

水俣病症状88%の人に

熊本・鹿児島両県「大検診」1400人

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(写真)スタッフが受診者の健康状態などを聴き取る問診風景=24日、熊本県水俣市内

 熊本・鹿児島両県にまたがる不知火海沿岸6カ所で、水俣病の自覚症状を抱える住民の大検診が24日、実施され、1413人が受診、集計途中で969人の88%に水俣病の症状が確認されました。「水俣病被害者特措法」に基づく救済策申請の受け付けを国が締め切る7月末までひと月余りとなってなお、新たに多数の被害者の存在が明らかになりました。

 手足がつるなどに悩む鹿児島県阿久根市在住の男性(49)=会社員=は「広く浅い水俣病の症状が見られると言われたので、申請して判定がどうなるか不安。まだためらっている人がいっぱいいると思う。7月末では終わらないですよ」と語りました。

 救済策は、水俣病に特徴的な症状が認められる人を対象に一時金や医療費を支給するもの。診察では、感覚障害の有無を調べるため筆やつまようじなどを使用。平衡感覚の異常の確認では、目を閉じ片足立ちになるとすぐバランスを崩してしまう受診者も少なくありませんでした。

 救済策の締め切りに反対する患者団体や医師団などでつくる実行委員会の主催で、医師、看護師など全国から集まった800人を超えるスタッフが協力。実行委員長の藤野糺(ただし)医師は「現在、7万3000人の被害者がいると表に出ているが、これはまだほんの一部。なのに国はフタをしようとしている。大検診の結果を必ず行政につきつけ、締め切りをなくす運動に取り組んでいきたい」とのべました。


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