2012年6月24日(日)
全面的国選付添人制度
井上議員 実現を求める
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日本共産党の井上哲士議員は19日の参院法務委員会で、家庭裁判所で審判を受ける少年が国費で弁護士の支援を受けられる「全面的国選付添人制度」の実現を求めました。
弁護士付添人は、現行では対象が限られ、鑑別所収容少年の3・7%にしか選任されていません。日弁連が特別会費を集めて援助していますが、それでも約4割についていません。井上氏は、成人のほぼすべての刑事事件の被告人に弁護士がつくのに比べて矛盾していると述べ、「身柄を拘束されている全ての少年に選任できるようにすべきだ」と要求しました。滝実法相は「いろんな角度から意見を聞く会を行っている」とのべました。
井上氏が、日弁連の援助制度が10年度で7867件約8億円にのぼることを指摘して改善を求めると、滝法相は「検討を急がなければいけない」と答えました。
井上氏は、国選付添人の対象を拡大すると審判のバランスが崩れ事実認定ができないので検察官の関与を拡充すべきだとの意見にふれ、「こうした問題が生じているのか」と質問。豊澤佳弘・最高裁家庭局長は、11年度の国選付添人の選任378件に対し検察官関与の事件は19件だが、「関係者から審理のバランスを欠いているとの批判は聞いていない」と答えました。