2012年6月24日(日)
オスプレイ配備許さぬ
沖縄全戦没者追悼式 参列首相に抗議
67年前、沖縄戦で組織的戦闘が終わったとされる6月23日、糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で、沖縄全戦没者追悼式が行われました。沖縄ではこの日を「慰霊の日」として犠牲者を悼み、不戦と平和への誓いを新たにします。5500人が参列しました。
復帰後40年を経てなお基地の重圧に苦しむ沖縄。日米両政府は新たに垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備をゴリ押ししようとしています。沖縄では県議会と全41市町村議会が配備反対を決議するなど県民の怒りが広がるなか、参列の野田佳彦首相を迎えました。
式辞をのべた高嶺善伸県議会議長は「40年が経過した今でも過重な基地負担と不平等な日米地位協定により人権をないがしろにされている」と指摘。「政府は県民の願いを無視し続けているだけでなく、世界一危険な飛行場といわれている普天間基地へのオスプレイ配備を進めようとしており、断じて許されない」と語りました。
追悼のことばを語った県遺族連合会の照屋苗子会長も「普天間飛行場の辺野古崎(名護市)への移設、オスプレイ配備は遺族として断じて容認できません」と明言しました。
野田首相は「国の安全保障に万全を期す」「基地負担の早期軽減」と語るだけで、オスプレイ配備には触れませんでした。
「平和の礎(いしじ)」を訪れた那覇市の女性(90)は「『国のため』といって現地召集の弟も両親も殺された。民主党も自民党も国民の命を大事にしない。オスプレイを持ち込むなんてとんでもない」と怒りで声を震わせました。