2012年6月23日(土)
官邸前に4万5千人
“再稼働やめよ” 地鳴りの唱和
「再稼働反対」「原発なくせ」「子どもを守れ」。22日夕、約4万5千人以上の声が首相官邸をつつみました。野田内閣が関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を決めたことにたいして、撤回を求める市民たちの地鳴りの唱和です。
|
首都圏反原発連合の有志がインターネットのツイッターを中心に呼びかけてきた抗議行動は、野田首相が記者会見で「再稼働すべきだ」と表明した8日には4000人、再稼働を決定する前日の15日には1万2000人が官邸前を埋めました。
この日の行動は再稼働決定後初めてとりくまれたもので、3月の行動開始以来最大規模になりました。ツイッターによる参加呼びかけの拡散数は1万4千になっていました。
行動開始前から続々と人が集まり始め、「再稼働反対!」と、官邸に向けて怒りのコールが途切れることなく続きました。参加者たちはハンドマイクで思いのたけを訴えました。行動の終了後も多くの市民が残り、肉声で訴え続けました。
7カ月の長男を抱いて金沢市から駆け付けた女性(32)は「原発のない安心して暮らせる未来を子どもに渡したい」。若者から高齢者まで多彩な参加者にはげまされたといいます。「一部の人の利権のために物事が動くのはおかしい。できるところから声をあげていきたい」と語りました。
埼玉県川口市の女性(25)は「インターネットで(この行動を)知って、今日初めてやってきました。集会やデモに参加するのは勇気がいるけど、傍観しているだけでは原発に賛成しているのと変わらない。一人ひとりが声をあげて意思をしめさなければと思います」と話しました。
7月16日、都内で開催される「さようなら原発10万人集会」呼びかけ人の落合恵子さん、鎌田慧さんも参加しました。ミュージシャンの後藤正文さん、TOSHI−LOW(トシロウ)さんの姿もありました。
大阪市の関西電力本店前でも、1500人の市民が再稼働反対を訴えました。
志位委員長が参加
|
日本共産党の志位和夫委員長は22日、首相官邸前で行われた大飯原発再稼働決定の撤回を求める抗議行動に駆けつけ、参加者とともに、官邸に向かって「無謀な再稼働はやめよ」と力強く声を上げました。
大声援に迎えられ、マイクを握った志位氏は「野田首相! みんなの声が聞こえていますか。再稼働宣言は最悪の形での『安全神話』の復活です」と力を込めると、参加者から「そうだー」「野田首相、聞いているかー」と怒りの声が飛び交いました。
「国民を『電力不足』で脅し、再稼働を押し付けるな」「日本から原発をなくせ」「子どもたちを放射能の危険にさらしてはなりません。私もいっしょにがんばります」と連帯を約束すると、集った老若男女から「うおー」「志位さんガンバレー」と地鳴りのような声が沸きあがりました。