2012年6月21日(木)
欧州不安にあらゆる措置
G20首脳会議が閉幕
【ロスカボス(メキシコ)=松島良尚】メキシコのロスカボスで開催されていた主要20カ国・地域(G20)首脳会議は19日午後(日本時間20日未明)、首脳宣言と「成長と雇用のための行動計画」を採択して閉幕しました。
宣言は、「成長と雇用を促進する決意」を強調。「世界経済は引き続きぜい弱で、世界中の人々の日常生活に否定的な影響を及ぼしている」と指摘し、成長と信頼回復のため「必要な措置をとる」と表明しています。
欧州の信用不安の拡大防止については、G20ユーロ圏メンバー国が「あらゆる必要な措置をとる」としました。ギリシャにはユーロ圏にとどまることに期待を表明しました。
宣言はまた「良質の雇用がマクロ経済政策の核心をなす」とし、労働者の権利や社会保障、人並みの程度の収入を伴う雇用が、より安定的な経済成長や貧困克服に貢献すると指摘。若年層に対する雇用創出はすべてのメンバー国の中心課題だと強調しています。各国が社会保障に最低基準を定めることの重要性も指摘しました。
野田佳彦首相は初日の討議で、日本が2015年に消費税率を10%に引き上げる社会保障と税の一体「改革」に取り組んでいることを説明。行動計画は日本の課題として、基礎的財政収支の黒字化の20年までの達成などを挙げました。