2012年6月20日(水)
災害基本法改正案可決
高橋議員 さらなる改善求める
衆院本会議
衆院本会議で19日、災害対策基本法改正案が全会一致で可決しました。大規模災害に対する即応力強化や被災者対応の改善などが盛り込まれています。
日本共産党の高橋ちづ子議員は災害対策特別委員会で、迅速な支援が可能になるとして法案に賛成するとともに、被災者生活再建支援法や災害救助法改正などが見送られたが、東日本大震災で課題は明らかだと指摘。災害救助法にもとづく救助費を、避難先の自治体が避難元自治体に求償しなければならない現行の仕組みは事務負担が大きすぎるとして、国に直接求償できるようにすべきだと主張しました。中川正春防災担当相は「工夫しなければいけない。総合的に改正していきたい」と述べました。
高橋氏は、防災・災害対応に女性の視点を入れる問題について、都道府県の防災会議に女性委員の参加を促すとしているが、法案では女性などの参加が明記されていないことを指摘。国連の女性の地位委員会が「災害管理のすべてで女性が平等に役割をはたすことができるように」と要請していることにふれ、さらなる見直しを求めました。
被災者の医療費や介護利用料無料化が9月で打ち切られる問題についても、宮城県市長会が継続を要望していることを示し「被災者を励ますためにも延長するべきだ」と主張しました。なお災害対策特別委員会では、国や都道府県、市町村の防災会議に、女性や障害者等、多様な主体の参画を確保することなどを含む付帯決議を採択しました。