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2012年6月19日(火)

原発運転制限骨抜き

衆院委 吉井氏が規制庁法案批判

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 日本共産党の吉井英勝議員は15日の衆院環境委員会で、中性子照射による原子炉の脆性(ぜいせい)劣化(もろくなっていくこと)が現実に進行し、美浜原発(福井県)や玄海原発(佐賀県)などの30年以上経過した原子炉は「危険領域に近づいている」と追及しました。

 吉井氏は、政府が取り下げた原子力規制庁設置法案が運転制限を原則40年、最大20年としていたのに、民自公3党がまとめた法案では、規制委員会設置後「速やかに検討」するなどとして、運転制限を骨抜きにしていると批判しました。

 3党案提出者の近藤昭一議員(民主党)は、「脆性劣化で冷たい水をかけると割れて破断するという知見も出ている」と答弁。炉によっては、「もっと早く廃炉すべきことも出てくる」と認めました。

 一方で細野豪志環境相は、「巨大な投資をした電力会社に、(原発を)廃止せよというのは大変なことだ」と電力会社の利益を擁護。運転規制には科学的確認が必要で、専門家でも判断は難しいとしながら、「専門的に判断していただいたらいい」と答えました。

 吉井氏は、原子炉設備の脆性劣化を実証試験することができる大型起震台(導入費用310億円)を政府が売却してしまった問題を指摘。政府自ら安全性の確認義務さえ投げ捨てたもので無責任だと批判しました。


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