2012年6月19日(火)
ギリシャ再選挙
緊縮派が議席過半数に
得票は反対派が52%
【アテネ=小玉純一】ギリシャ国会の再選挙(一院制、定数300)が17日、投開票され、緊縮政策推進の中道右派・新民主主義党(ND)、中道左派・全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の旧与党2党が議席の過半数を得ました。しかし、得票率をみると緊縮反対派が前回に続いて過半数を占めました。
第1党を確保したNDは29・7%の得票率を上げ、50議席加算する制度の下で129議席を獲得。PASOKは33議席で、両党の議席を合わせると半数を上回る162議席となります。
一方、緊縮政策撤回を訴えた急進左翼連合は、得票率で前回5月をさらに10ポイント上積みする26・9%、議席で19増の71となりました。
3%以上得票し議席を得た政党の得票率でみると、緊縮推進派は計42・0%に対し、反対派は計52・1%。緊縮反対が多数という底流は変わりません。
NDのサマラス党首は「国民はユーロ圏残留に投じた」と勝利宣言。一方で同氏は経済成長を保障するため、財政赤字削減の目標達成期限は2年程度延期するよう求めています。
急進左翼連合のツィプラス党首は「18日からたたかいを続ける」と述べ、最大野党として緊縮路線とたたかう決意を表明しました。