2012年6月19日(火)
障害者 国会集結
“命よりお金の政治 いやです”
総合支援法案採決反対
「参院は障害者総合支援法案を採決するな」―。全国の障害者や関係者180人が18日、国会前に集まり次々とマイクを握り訴えました。障害者自立支援法の名称を変えただけの障害者総合支援法案が19日、参院厚生労働委員会で審議をつくさないまま採決されようとしています。
「障害者が一般就労できる新法を」と訴えたのは、埼玉県川越市の作業所でうどんの販売営業をする男性(24)。月3万円程度の給料と生活保護で生活しています。「自立できる仕事がしたい」と話しました。
民主党や政府は自立支援法の改定で応益負担は解消されたと主張していますが、応益負担を強いられている人は少なくありません。
脳性まひの女性(60)は、夫(56)に住民税課税対象の収入があるため、ホームヘルパーの利用料を月3000円支払っています。「わずか6万5000円程度の障害年金の中から利用料を捻出するのは大変です」。輝男さんも障害があります。「障害者の権利を保障する法律を求めたい」と強調しました。
滋賀県大津市の福祉サービス事業所の男性は事業所に支払われる報酬体系や助成金の仕組みが実態に合っていないことにふれ、「『やりがいがあっても生活できない』と次々と職員が辞めていく」と告発しました。
てんかん協会の福井典子理事は「私たちは運動で『構造改革』がねらう『応益負担』廃止を求めて道を切り開いてきた」と指摘。「消費税増税、社会保障削減の『一体改革』に対しても障害者が先頭に立ち、命よりお金が大事だという政治にNO!をつきつけよう」と呼びかけました。