2012年6月15日(金)
JAXA法改悪案を可決
吉井議員 “軍事動員”と反対
衆院委
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民主、自民、公明、みんなの各党は14日の衆院内閣委員会で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の軍事動員を可能にするJAXA法改定案とその関連法案をわずか2時間の質疑で可決しました。日本共産党は反対しました。
質疑で日本共産党の吉井英勝議員は、改定によって「平和目的」を削除することで、小惑星探査機「はやぶさ」など宇宙科学分野で大きな成功をおさめたJAXAの研究や組織のあり方に機密の網がかぶせられると指摘。内閣官房が運用する情報収集衛星(軍事スパイ衛星)での三菱電機による水増し請求事件は、秘密主義の典型的な問題だと述べました。
改定案では政令で防衛相が主務大臣になることができるとしていることについて、「自衛隊が必要とする軍事衛星の開発のためにJAXAを動員できるのではないか」と質問。古川元久宇宙開発担当相はそれを認めたうえで、「現時点で具体的な計画はない」と述べましたが、将来の軍事動員の可能性は否定しませんでした。
また吉井議員は、法改定の動機が日米共同のミサイル防衛のための早期警戒衛星の開発や防衛省が検討している小型偵察衛星打ち上げなどにJAXAを軍事動員することではないかと質問。防衛省の西正典防衛政策局長は、すでに進めている調査研究の成果を踏まえて開発するかどうかを今後検討するなどと述べ、その可能性があることを示唆しました。