2012年6月2日(土)
高校労組36組織が共同
就学援助創設など国会要請
組合の違いをこえて高校をめぐる要求の一致で行動する「全国高校組織懇談会」は1日、中央行動をおこないました。全国から36組織134人が参加。文部科学省、内閣府、総務省などと交渉し、国会議員への要請行動などを繰り広げました。
文科省との交渉には10人が参加。▽東日本大震災で被災した生徒への奨学金に加えて、高校版「就学援助制度」を創設する▽放射線副読本の押し付けをやめる▽30人学級の実現▽高校無償化の継続・拡充▽就職危機打開のための緊急対策―などを要求しました。
被災地の教員も実情を発言しました。宮城の教員は、高校生修学支援基金の返済猶予は評価しつつも「借金を背負うという意識があって、いまの苦しい状態ではとても借りれないというのが実情です。申請が思うようにすすまない。給付制にしてほしい」と訴えました。
福島の教員は「プールを再開しようと放射性物質を測ったら水1キロあたり2万ベクレルもあった。精神的に参って学校にこれない子もいる。それなのに原発の再稼働なんて、あまりにも現場の実態とかけ離れている」と厳しく問いただしました。
集約集会で7組織が決意を表明しました。同会代表世話人の加門憲文さん(日本高等学校教職員組合中央執行委員長)は「教育条件整備のための予算増を求める署名や、就学・進路の保障を求める全国キャラバンなど、力を合わせてたたかいを広げよう」と呼びかけました。