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2012年6月2日(土)

東電が家庭向け値上げ“通告”

認可も受けてないのに

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 「値上げをお願いさせていただくことといたしました」。東京電力が、家庭向けなど規制部門の電気料金について、経済産業相の認可を受ける前から、7月1日から平均10・28%の値上げを行うことを通告しようとしています。

 電気事業法は、規制部門の電気料金の値上げについて「経済産業大臣の認可を受けなければならない」と規定しています。東電による認可前の値上げの通告は、法的手続きを無視するものです。

 東電のホームページによると、6月4日から28日にかけて配布する検針票の裏面に、「7月1日からの平均10・28%の値上げをお願いさせていただくことといたしました」と記載するとしています。まるで電気料金の値上げがすでに決定したかのような文言です。

 東電は電気料金の値上げを申請しただけであり、値上げの認可については審査の途中です。値上げを認可する枝野幸男経産相は、「予断を持たず厳格に行う」と強調しています。電気料金審査専門委員会でも、値上げ幅の圧縮を検討しています。広く国民の声を聞く公聴会は6月7日(東京)、9日(埼玉)の開催です。本紙の問い合わせに対し、東電は「当社として、7月1日から平均10・28%の値上げという希望があるので、そう記載させていただく」としています。


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