2012年5月31日(木)
原子力規制機関設置法案
穀田氏 「徹底的な審議を」
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日本共産党の穀田恵二国対委員長は30日、国会内で記者会見し、衆院で審議入りした原子力規制機関設置関連法案について「残り少ない会期中にまともな審議なしで成立させることは許されない」と強調しました。
穀田氏は、原子力規制機関のあり方は、福島第1原発事故の教訓を踏まえた国民的な議論が必要だと主張。国会の福島原発事故調査委員会の「設置目的」に、原子力に関する「行政組織の在り方の見直し」を含めて提言を行うと定められていることや、黒川清委員長が委員会で調査中なのに法案を決めた政府を批判していることにふれ、調査委員会の提言を受けた上で規制機関のあり方を議論することが当然だと強調しました。
また、自公両党案の提出者である自民・塩崎恭久衆院議員が2月15日の予算委員会で、4月1日の施行に間に合わせようと約3週間で規制機関設置法案の成立を図ろうという動きを「余りにも国会を軽く見すぎていないか」と批判していたことも紹介。拙速なやり方は許されず、「徹底した審議が必要だ」と強調しました。
穀田氏は、「原発ゼロ」を政治決断し、廃炉や使用済み核燃料の処理まで全体を規制する機関が必要だと述べ、独立性の担保がない点でも提出法案には重大な問題があると指摘。「(原発)再稼働ありきの規制庁設置のための審議であってはならない」と批判しました。