「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年5月30日(水)

子育て新システム反対

枠超え新たな広がり

民主団体と地方保育3団体が共同

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 国会で審議が始まった「子ども・子育て新システム」への反対運動でこれまでの枠を超えた新たな動きが出ています。

 「新システム」に断固反対するとして21日にさいたま市で開かれた集会には、平日の昼間にもかかわらず約1000人が参加しました。主催団体には、▽「新システム」の政府の検討会議に委員を送ってきた保育3団体の地方組織▽民主的な保育運動を進めてきた全国保育団体連絡会(全保連)加盟の埼玉県保育問題協議会(保問協)―が加わっています。

状況緊迫の中で

 これまで、保育3団体の地方組織と全保連はそれぞれが「新システム」反対の運動をすすめてきました。

 昨年11月には、全保連が中心となって東京・日比谷野外音楽堂で「新システム」反対の全国集会を開催(3日)。一方、九州や北海道など保育3団体の五つの地方組織でつくる「保育を守る全国連合会」も同・日比谷公会堂で集会を開きました(14日)。

 「新システム」反対では一致していたそれぞれの団体が、法案審議が進む緊迫した状況のなか、共同して集会の成功に取り組んだのが21日のさいたま市の集会でした。埼玉県私立保育園連盟が事務局団体となり、九州や栃木、群馬、横浜市の保育団体が中心になって開催。岡山県や島根県などからも参加がありました。

 会場には全保連のブースも設けられ、全保連が推進してきた「日本の保育・子育てをよくするためのアピール」が参加者に配られました。

 壇上には日本共産党と自民党の国会議員が並び、参加者と一緒に「たたかいはこれから」とシュプレヒコールしました。

 「新システム」の問題点を学習し反対運動を広げてきた埼玉県保問協の三上春子事務局長は、「『新システム』を廃案に追い込むには、それぞれの団体だけの取り組みだけでは阻止できないので一致点で手をつなぎましょう、と従来の枠を超えて取り組みが広がりました」と語ります。

 この集会に先立って13日に東京・明治公園で開かれた「保育フェスティバル」(全保連などが加わる実行委員会が主催)には、さいたま市私立保育園協会の剣持浩会長が参加。「新システム」反対で集まった6000人の参加者を前に「全国で反対が広がっている。皆さん一緒に頑張りましょう」とエールをおくり、さいたまの集会への参加をよびかけるなど協力関係がつくられてきました。

国民的な運動に

 埼玉県保問協の牧裕子会長は、「今回の集会は、『新システム』反対を国民的な運動にしていくための大きな一歩となりました」と語ります。「法案を廃案にするために今後も手をつなぎ、子どもを守る運動にさらに発展させたい」 (鎌塚由美)


 保育3団体 全国保育協議会(全保協)、日本保育協会(日保協)、全国私立保育園連盟(全私保連)。全保協は、社会福祉法にもとづいて設置されている全国社会福祉協議会の傘下で、全国の公立・私立保育所の9割が加盟。日保協は保育士の研修などを行う社会福祉法人で、政治活動部門が独立した日本保育推進連盟(会長・谷垣禎一自民党総裁)は自民党の支持団体。全私保連は全国約7700の私立認可保育所で構成。

 全国保育団体連絡会(全保連) 子どもの発達や保育者の豊かな保育実践の権利保障などを求め運動を進める全国組織。父母や保育関係者でつくる47都道府県の連絡会と、労働組合、保育研究団体、女性団体などで構成。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって