2012年5月29日(火)
若者に人間らしい労働を
地方は時給600円台
民青がILOにリポート
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日本民主青年同盟(民青)は28日、東京都内の国際労働機関(ILO)駐日事務所に日本の若者の仕事と生活の実態を調べたリポートを提出しました。30日にはじまるILO総会(スイスのジュネーブ)で、若者雇用の危機打開が主要テーマのひとつとなっていることにあわせ、日本の若者の声を論議に反映させるための行動です。
田中悠委員長は、民青が全労連青年部などと一緒に2003年から全国青年大集会を開き、非正規雇用をはじめ若者雇用問題の打開に取り組んでいると紹介。「多くの若者は深夜まで働き、地方では最低賃金が時給600円台と低水準です。ILOが提唱するディーセント・ワーク(人間らしい働きがいある仕事)の実現と雇用創出が求められています」と強調しました。
英語と日本語によるリポートを受け取った林雅彦ILO駐日事務所次長は、「本部に送ります」と約束しました。
リポートは、若者の実態を▽低賃金▽安定雇用の不足と長時間過密労働▽労働時間短縮や均等待遇など国際基準の適用を求めている―とまとめています。
リポート提出に参加した若者は、「違法な長時間労働が常態化している」「十数年間も働いているのに『経験不足』を理由とする理不尽な解雇がおこなわれている」「日本政府には、非正規雇用労働者を正社員に転換する姿勢が足りない」などと訴えました。
日本共産党の吉良よし子参院東京選挙区予定候補が同席しました。
この日、全労連青年部や民青の代表がILO総会にオブザーバー参加するため、スイスへ出発しました。