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2012年5月26日(土)

主張

原発再稼働

住民の命と安全は何にも勝る

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 関西電力大飯原発(福井県おおい町)など停止中の原発の再稼働をめざし、野田佳彦政権や電力業界の策動が続いています。野田首相が大飯原発再稼働を近く決定すると繰り返しているのはその最たるものです。東京電力福島原発事故の原因究明を尽くさず、安全基準や避難計画も見直さず、独立した規制機関も確立しないで、原発の再稼働を押し付けるのは道理がありません。原発再稼働と経済活動をはかりにかけるのではなく、原発からの撤退を決断してこそ、原発に依存した地域経済の再生も電力需給問題の解決もできます。

福島原発事故の重み

 東日本大震災で重大な事故を起こした福島原発など被災地の原発は、事故から15カ月以上たっても原因究明も尽くせないほど深刻な状態です。福島第1原発の1〜3号機では格納容器に穴が開き、溶け落ちた燃料を冷却するため注水しても水がたまらず、建屋を通じて外部に漏れている可能性があります。放射性物質流出の危険が続いています。

 事故収束のめどが立たないため福島を離れる人もあとを絶たず、自主避難を含む避難者はいまだに十数万人にのぼります。時間的にも空間的にも社会的にも、他の災害と比べようがない原発事故の“異質”の危険は明らかです。

 再稼働が計画されている各地の原発でも、海溝型の巨大地震や津波の危険に加え、周辺で大きな地震を引き起こす活断層への不安も高まっています。原発がいったん事故を起こせば大きな被害をもたらします。文字通り住民の命を奪うような、福島よりもっと大きな事故も起こりえます。住民の生命と安全を守るため原発からの撤退はまさに“待ったなし”です。

 野田政権が再稼働を認めるよう迫っている大飯原発など原発立地の地元では、これまで自治体が原発交付金や電力会社からの寄付金を受け取り、地域経済が雇用や営業を原発に依存していたため、原発停止が長引くことへの不安もあるといいます。しかし生命と安全は何にも代えられません。政府が撤退を決断し、原発交付金は自然エネルギー促進の交付金に振り向けるなど、政府の責任で雇用と営業への対策を進めることです。

 原発停止は電力を大量に消費する消費地への影響が大きいと再稼働を促す意見もありますが、原発事故で失われるかもしれない住民の命や安全と、電力需給をてんびんにかけることはできません。現に大飯原発では、消費地でもある京都や滋賀、大阪などが再稼働に反対しています。政府の計画も、大飯原発が停止したままでも節約と他の電力会社の融通で電力を賄う見通しです。原発からの撤退の決断が早ければ早いほど、自然エネルギーや省エネルギーの対策も前進できます。

稼働ゼロを原発ゼロへ

 野田政権が大飯原発などの再稼働にこだわったのは、全国で稼働する原発が1基もない状態を一日も早く解消し、これからも原発を基幹的な電源としていこうという電力会社や原発メーカーなどの意向にこたえるためです。

 大飯原発などの再稼働を原発推進のきっかけにするわけにはいきません。無謀な原発再稼働の押し付けを許さず、「稼働ゼロ」から「原発ゼロ」へと、国民の世論と運動を広げていくことが重要です。


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