2012年5月13日(日)
再生可能エネ普及 海外に学ぶ
京大シンポ
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ドイツやデンマークの再生可能エネルギー普及の経験に学ぶシンポジウムが12日、京都大学百周年時計台記念館(京都市左京区)で開かれ、市民ら約200人が熱心に聞き入りました。京都大学経済研究所・先端政策分析研究センター(CAPS)が主催しました。
佐和隆光・滋賀大学学長が基調講演しました。佐和氏は、寿命を迎えた原発の運転期間を延長させてきた「効率化」優先を批判。原発のあり方について「絶対安全はありえない。原発新増設が気候変動緩和の切り札でなくなったのだから、環境税や排出権取引を総動員する必要がある」と話しました。
ドイツ連邦環境・自然保護・原子力安全省のラルフ・クリストマン氏は、電力に占める再生可能ネルギーの比率を現在の10%程度から2050年で80%にまで引きあげるドイツの目標や、普及を促進している固定価格買い取り制度などの施策を紹介しました。
デンマーク工科大学教授のポウル・エリック・モートホースト氏は、風力発電が電力供給の約25%を占めるデンマークの取り組みを報告。同国のエネルギー制度の成功として、政府の補助など強力な支援をあげました。
日本の固定価格買い取り制度、京都府や堺市の取り組み、住宅用太陽光、中小水力発電についての報告がありました。