2012年5月1日(火)
きょう第83回メーデー
労組の力実感
4年で組合員5倍に
北海道旭川
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春の到来が例年よりも遅れた北海道旭川市でも、5月1日のメーデーに間に合わせるかのように、一気に雪解けがすすみ、エゾエンゴサクやカタクリが盛りを迎えています。
陽気に誘われた市民でにぎわうJR旭川駅前の平和通り買物公園で、誰でも1人でも入れるローカルユニオンの旭川地域一般労働組合「プラスYou(ユー)」(旭川労働組合総連合=略称・旭労連=加盟)が、組合の存在を知らせ、最低賃金時給1000円以上を求める署名をよびかける宣伝を行いました。
宣伝に初参加の男性組合員(34)は、業務用コンピューターシステムの営業・サポートをしていました。営業成績で会社から厳しい叱責を受け続け、精神疾患となって仕事を続けられなくなり、父親に相談して紹介されたのが「プラスYou」でした。
組合に加入し、団体交渉を会社に申し入れると、いつも横暴な社長が借りてきた猫のようにおとなしくなり、労働組合の力を実感しました。男性が功績のある社員だったことを会社に認めさせ、退職せざるをえない状況に追いこんだことを「遺憾」だと謝罪させました。
「気持ちがすっとした」。いまは元気を取り戻し、定時制高校の電気科に通って一から学びなおしています。「ぜひ組合があることを周りに知らせたい」と話します。
「プラスYou」では、自分の問題が解決しても組合をやめずに続ける人が、ここ数年で徐々に増えています。2001年に結成し、08年はじめまでは約20人だった組合員数が、昨年末、100人を超え、現在は105人です。
運送会社に結成された組合員16人の分会が、会社と話し合いを続ける協定を結ぶなど、労働者が集団で加入することも増えてきました。
安定的に組合費が集まるようになり、「プラスYou」の組合旗をつくることができました。今年の旭川メーデー会場の常磐公園に、この組合旗がはためきます。