2012年4月25日(水)
全面可視化はやく
えん罪根絶 法相に3団体要請
|
日本国民救援会と全労連、自由法曹団は24日、小川敏夫法務大臣と面談し、えん罪事件をなくすため、警察・検察の取り調べのすべての過程を録音・録画する全面可視化と、検察の手持ち証拠を裁判に先立ち弁護人に全面開示することを要請しました。日本共産党の井上哲士参院議員が同席しました。
救援会の鈴木亜英会長、全労連の斎藤寛生組織局長、自由法曹団の泉澤章事務局長らが、国会内で小川法相に要請書を手渡しました。3団体はこれまでに江田五月元法相、平岡秀夫前法相と面談し、法相が代わるたびに早期実現を直接訴えてきました。
小川法相は、再審無罪が確定した足利事件などにも触れ、「(要請の趣旨と)基本的に考え方は同じ」と表明。一方で、全面可視化は「設備など、技術的に難しい」、証拠の全面開示は「被害者や情報提供者のプライバシーの問題がある」とそれぞれ課題を強調し、この問題での法制審議会の結論を待ちたいと述べるにとどまりました。
鈴木会長は、「対象を限定せず、原則として実施するという判断を、法制審待ちではなく大臣の責任でやってほしい」と強調。プライバシーへの配慮など個別に対応を考えるべき問題を理由に、導入を遅らせることがないように求めました。