2012年4月24日(火)
佐世保に新強襲揚陸艦
オスプレイ 12機搭載可能
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米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイを運用可能な強襲揚陸艦ボノム・リシャールが23日、米海軍佐世保基地(長崎県)に配備されました。同艦の航空機運用部門の責任者は12機のオスプレイを搭載可能だと説明。アフリカ・モロッコでの墜落事故でオスプレイの安全性への不安が一層強まっているにもかかわらず、沖縄の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に今秋にも同機の配備を強行しようとしている計画に連動した重大な動きです。
佐世保基地では同日、これまで同基地に配備されてきた強襲揚陸艦エセックスとボノム・リシャールとの艦交代式が開かれ、同艦の内部が報道陣に公開されました。
佐世保基地に配備される強襲揚陸艦は、沖縄の第31海兵遠征隊(2000人規模、地上・航空・後方支援部隊で構成)を輸送し、敵地への上陸侵攻作戦を支援するのが主な任務です。
式典でボノム・リシャールのリッチフィールド前艦長(大佐)は「ボノム・リシャールを最も有能な強襲揚陸艦にするため、1億4700万ドル(約118億円)を投じ、1年にわたる改修作業が行われた」と強調。その後の記者会見では、着艦システムや格納庫、メンテナンス施設の整備によって、オスプレイの搭載だけでなく、実際の作戦行動が可能であり、昨秋には運用テストも行ったことを明らかにしました。
また、航空機運用部門の責任者は、オスプレイを12機搭載可能で、飛行甲板には9カ所の発着スポットがあると説明しました。墜落事故などへの懸念についての報道陣の質問に対しては「オスプレイは安全に運用できる」と繰り返しました。
エセックスとボノム・リシャールの艦交代 米海軍の艦船を最新化していく計画の一環です。改修されたボノム・リシャールを佐世保に配備する代わりに、エセックスは米本国に戻り、大規模整備を実施する予定。これまでのエセックスの乗組員は艦長を含めボノム・リシャールに移り、ボノム・リシャールの乗組員はエセックスに乗って米本国に帰ります。