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2012年4月12日(木)

これでも客室乗務員解雇は必要か

人員削減の日航 200人新規募集

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 日本航空は9日、整理解雇までする大幅な人員削減を行っておきながら、客室乗務員の新規採用募集を発表しました。

 来年4月以降に入社する人を200人程度、今年度中に早急に入社できる人も相当数、採用する方針です。当初は契約社員として採用され、原則全員が3年で正社員となります。

 客室乗務員でつくる労働組合、日航キャビンクルーユニオン(CCU)が会社に確認した情報では、タイのバンコクでも客室乗務員の採用活動を行っています。

 地上職事務系でも30人程度を採用するとしています。

 日航は2010年大みそか、客室乗務員84人を解雇しています。更生計画にもとづく客室乗務員の削減目標570人(途中で660人に上乗せ)に対し、762人も希望退職したのに、「稼働ベース」という更生計画にない数字を持ちだし、「人員が余っている」と主張しました。

 解雇された客室乗務員72人が解雇撤回を求めた裁判で3月30日、東京地裁(白石哲裁判長)は会社の主張を丸のみして、「必要な解雇だった」と判断する不当判決を出しました。ところが職場の実態は、早くも「人員不足」に陥っていることを露呈しています。

 CCUによれば、現在、客室乗務員はフライト上限(1カ月95時間)近くまで勤務しなければ対応できず、有給休暇もほとんど取得できない状態だといいます。2011年4月から12年1月までに客室乗務員430人が自主退職し、その後も退職が続いています。

 「稼働ベース」とは本来、病気欠勤や有給休暇を取る労働者がいても人員不足に陥らないよう十分な人員を確保するために用いられますが、日航は人員削減目標を上乗せし、解雇を正当化するために用いたため、職場に矛盾が起きました。

 客室乗務員は、新規採用しても実際に乗務するまでには、2カ月の訓練が必要です。解雇された客室乗務員は、5日間の研修で乗務を再開できます。CCUは人員不足解消のため、人員を増やし、早急に解雇を撤回して職場復帰させるよう求めています。


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