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2012年4月8日(日)

福祉事務所に警官OB

撤回求め集会 専門職増員こそ

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 「えっ? 生活保護に警察官OB配置!」と題して6日、東京都内で緊急集会が開かれ、約100人が参加しました。厚生労働省が3月1日の社会援護局関係主管課長会議で、福祉事務所への警察官OB配置の積極的な検討を指示したことにたいし、参加者から撤回を求める声が相次ぎました。

 杉村宏北海道大学・法政大学名誉教授が、「『不正受給を取り締まる』というが、恐怖心をあおり生活の困難に直面している人を遠ざけてしまうことになるのでは、と強く危ぐしている。必要なのは専門職のケースワーカーを大量に配置すること」とのべ、警察官OB配置を撤回させる運動を呼びかけました。

 渡辺潤全国公的扶助研究会事務局長は、74自治体で116人(2010年度)の警察官OBが配置されている現状を報告しました。

 横浜市では全18区に19人のOBを配置する計画でしたが、研究者、住民の抗議や交渉を受け、事務所への配置をやめ現在4人が健康福祉局に。寿日雇労働者組合の近藤昇さんは、「ケースワーカーを削減し、警官OBで穴埋めするなど福祉施策の後退で許されない。白紙撤回へ全力をあげる」と語りました。

 全国生活と健康を守る会連合会の辻清二事務局長は、「適正化推進担当」として警察官OB2人が配置されている京都市で、市民に「不正受給」の告発を求めるビラが配布されている実態を告発。NPO法人自立生活サポートセンター・もやいの稲葉剛代表理事は、「餓死、孤立死が相次ぐなか、保護行政からますます住民を遠ざけ、事態を悪化させることになる」と語りました。


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