2012年4月7日(土)
自衛隊国民監視差し止めよ
原告94人が高裁へ控訴
仙台
自衛隊の情報保全隊による国民監視活動の差し止め訴訟で、仙台地裁判決(3月26日)が監視活動を違法としたものの、差し止めが認められなかったのを不服として、原告94人が6日、仙台高裁に控訴しました。
94人には、「人格権侵害」があったとして5万〜10万円の賠償が認められた5人を含みます。
後藤東陽原告団長、勅使河原安夫弁護団長らが同日、記者会見しました。
後藤氏は、一審で国側が監視活動の認否さえしなかったことに強い不満を表明。その上で「こんなことを許せば、戦争へ突入した時代と同じ道を転げ落ちてゆく」と危惧しました。
勅使河原氏は、一審が存在を認めた情報保全隊の内部文書の原本の提出を求める構えを強調。弁護団事務局長の小野寺義象氏は「5人勝訴という貴重な成果はあったが、控訴審は守りのたたかいにする気は全くない。攻勢的に国がやっていることの問題点を明らかにする」と述べました。
94人は一審と同じ1人100万円の賠償を求めています。