2012年4月5日(木)
国の救済打ち切りに抗議
水俣病 6月一斉健診
実行委 不知火沿岸住民ら対象に
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国が、7月末で特措法による被害者救済を打ち切り、今後も健康調査はしないと明言しているとして、不知火(しらぬい)海沿岸住民健康調査実行委員会は4日、水俣病の汚染の実態を明らかにし、すべての被害者救済実現のため6月24日に一斉健診を行うと発表しました。熊本県水俣市、同県天草市、鹿児島県出水(いずみ)市で同海沿岸住民(天草、山間部流通ルート、過去の居住者を含む)が対象です。
全国民医連、県民医連、県民会議医師団、不知火患者会(大石利生会長)など6被害者団体でつくる実行委員会主催。
1500人規模の健診が見込まれ、すでに申込者は780人(他県在住も含む)に達しています。
会見で、同実行委員会の藤野糺委員長・医師が「いまだに多数の被害者が存在し、日常の診療ではとても間に合わない。一斉健診で対応せざるを得ない状況です」と話しました。
今回の健診では、水俣市芦北郡医師会(緒方圭治会長)などの協力を得て、スタッフ750人(うち医師150人)態勢で取り組まれます。
連絡先=2012年6月不知火海沿岸住民健康調査実行委員会事務局。電話0966(69)2879、ファクス0966(69)2880。ボランティアスタッフも募集しています。