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2012年4月4日(水)

米が露骨な対日圧力

輸入米食べよ、BSE牛緩和

通商代表部報告書

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 米国通商代表部(USTR)は2日発表した2012年貿易障壁報告書など一連の年次報告で、農産物の市場開放など露骨な対日要求を繰り返しました。


 米国から輸入されたミニマムアクセス米の「ごく一部しか日本の消費者のもとに届いていない」と非難し、日本市場での流通を増やすよう要求しました。

 日本政府が牛海綿状脳症(BSE)対策として実施している牛肉の輸入規制を緩和しようとしていることを「重要なステップ」と評価しつつ、「米国は引き続きあらゆる段階、機会に日本に圧力をかけていく」と宣言しました。

 政府調達に関しても報告書は「大型高速道路、公共建造物、鉄道、都市再開発、港湾」などに「米政府は特別の関心を払っている」として、公共事業の開放を求めました。

 「郵政改革」については「利害当事者」が日本政府に意見を表明する機会を要求。米国の保険会社が介入できる仕組みを求めました。米国が使用している食品添加物をさらに容認するよう主張しました。

 USTRはこれに先立ち3月に発表した「2012年通商政策の課題・2011年年次報告書」では、米議会や国内業界とともに「環太平洋連携協定(TPP)の高い基準を日本が満たす用意があるか、農業、サービス、工業品貿易の障壁に関する米国の特定の関心事項に日本が取り組む用意があるか査定を始めた」と表明しています。米側が「貿易障壁報告書」などで列挙した対日要求を日本が受け入れるかどうかをTPPの事前協議の焦点にしていることは明らかです。


「2012年貿易障壁報告書」

 米通商代表部(USTR)が2日発表した「2012年貿易障壁報告書」は、日本について要旨次のように述べています。

 ◎牛肉輸入

 日本は引き続き、牛肉と牛肉製品の輸入を月齢20カ月かそれ以下のものに制限することで、米国産の牛肉と牛肉製品の利用を制限している。日本の牛肉市場を再開放することは、重要な優先事項だ。

 ◎米輸入

 輸入米に対する日本の高度に規制され、不透明な輸入と流通の制度は、日本の消費者への意味ある接近を制限している。

 農林水産省食糧局が関税割り当ての枠内で定期的な通常のミニマムアクセス(最低輸入機会)買い入れを通じ、また同時的な購入・売却買い入れを通じて米輸入を管理している。

 ◎日本郵政

 日本が日本郵政の改革を検討するにあたり、米国政府はまた引き続き、透明性と情報開示の重要性を強調する。決定がなされる前に利害関係者が政府高官や諮問機関に見解を表明する機会を含め、郵政改革の過程が十分に透明であるよう保障するよう要求する。

 ◎政府調達

 米国政府は、米国企業が特別の関心を持っている公共事業協定で賄われる特定の大型事業に特別な注意を払っている。大型高速道路事業、大型公共建造物、鉄道調達、都市開発、再開発事業など。


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