2012年3月31日(土)
拙速やめ広く討論
新型インフル特措法
塩川氏
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日本共産党の塩川鉄也議員は28日の衆院内閣委員会で、新型インフルエンザ等対策特別措置法案について、集会の制限など国民の人権に広く制限をかける規定の存在を指摘し、「国民の理解と納得のないまま拙速に進めれば、結果として国民的な協力は得られない」と主張しました。
同法案では、知事が新感染症のまん延を防止するとして、公園などでの集会・催し物の制限や停止、政令で定める措置を施設管理者に指示できます。
塩川氏が、施設管理者には集会主催者も入るのかと質問すると、中川正春内閣府担当相は「自然な議論だと、そういうこと」と答弁しました。
制限する場所についても中川担当相は「専門家に議論してもらう」と答弁。制限する期間についても、明文に規定はなく「想定は1〜2週間程度だが、状況で変わる」と語り、人権の制限が無限定になりかねない実態が浮き彫りになりました。
塩川氏は「情報開示も国民的議論もしない状況で懸念の声があがるのは当然だ」と指摘し、「法案審議にあたって議論を透明化させ、国民的な意見を踏まえたものにしてこそ、国民の協力が得られる」と主張しました。
その上で、新型インフルエンザの対策として、危機管理だけを議論するのではなく、「日常的な地域医療体制の充実が必要だ」と提起。医師不足の解消をはかるなど「マンパワーの充実こそ非常時の一番の備えになる」と強調しました。