2012年3月30日(金)
使い捨て雇用の是正を
派遣法改定案 田村氏が追及
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日本共産党の田村智子議員は27日の参院厚生労働委員会で労働者派遣法改定案について「使い捨て雇用をやめさせることはできない」と追及しました。
田村氏は、製造業への派遣を解禁したことが「常用代替」を蔓延(まんえん)させ、派遣切りを招いたと指摘し、禁止に立ち戻るべきだと主張。小宮山洋子厚労相は「製造業派遣に問題がある」と認めながらも、規制は「今後、検討する」としか答えられませんでした。
田村氏は日雇い派遣について「安全教育も十分に行えず、職業意欲や技術、能力の向上もできない」と指摘。ところが、民主、自民、公明3党の修正では、「雇用機会の確保が困難な労働者」を禁止対象外としており、法案提案者はこれについて「主たる生計者でない者」と説明しました。田村氏は「これでは『使い捨て』で働かせることになりかねない」と批判しました。
法案提案者の岡本充功議員(民主)は「雇用の場を確保したい」などとして禁止に背を向けました。
田村氏は「みなし規定」(違法派遣の場合、派遣先が直接雇用)について、今でも専門26業務と偽って規制逃れをしたり、直接雇用しても短期で雇い止めにするケースがあることを指摘し、労働者が救済される規制が必要だと主張しました。
小宮山厚労相は「労働局や厚生労働省が助言や指導をする」と答弁。田村氏は「人間らしい雇用を保障する、使い捨て雇用を是正することを企業の目先の利益に左右されて棚上げしたら、いつまでたっても雇用破壊とデフレから抜け出せない」と述べました。