2012年3月30日(金)
国庫負担引き下げるな
国保法改定案 高橋氏が批判
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28日の衆院厚生労働委員会で国民健康保険(国保)法改定案が採決され、民主、自民、公明、みんな、きづなの5党の賛成で可決されました。日本共産党と社民党は反対しました。
採決に先立って高橋ちづ子議員が質問に立ち、2010〜13年度までの暫定措置とされていた市町村国保の財政基盤強化策を恒久化することは必要だが、国庫負担割合を34%から32%に引き下げることは後退だと批判。国保医療費に占める国庫負担は25%にすぎず、50%だった84年の水準に戻すべきだとして、引き下げるなと訴えました。
改定案は、国庫負担割合を2%下げる分、都道府県から市町村国保への調整交付金を2%引き上げますが、その財源約1500億円は年少扶養控除の廃止による増収分。高橋氏は「子育て支援に使う」と説明していたことに照らしても筋違いだと批判しました。
現在、高すぎる国保の保険料を抑制するために全国の市町村は一般会計から4千億円弱を繰り入れていますが、政府は国保財政の都道府県単位化によって繰り入れをやめ、保険料の平準化をめざしています。高橋氏は、規模の大きい都市ほど保険料収納率も悪く、平準化すれば保険料の高い大都市にひっぱられて倍以上の値上げになるケースも考えられると追及しました。
藤田一枝厚労政務官は「段階的に進める」と述べ、保険料の高騰を招くことを否定しませんでした。